辻本祐介さん
ゲスト:辻本祐介「IGOAMIGO 代表幹事」
インタビュアー:竹清
書記:藤森
竹清「辻本さん、今日もIGOAMIGO(以下「AMIGO」)のワークショップと
いうことで、お忙しいところありがとうございます。突撃取材は囲碁ファンの方達に普段は見えない囲碁界の裏側を知ってもらうことで、もっと親近感をもっていただけると良いのではないかなと思い、始まった企画です。今日はよろしくお願いします。」
辻本「はい、分かりました。よろしくお願いします。」
竹「では早速ですが、囲碁を始めたきっかけを教えてください。」
辻「囲碁は2005年の4月に始めました。他の活動も共にしていた鈴木大山と共に
参加したパーティーで、吉原由香里先生に出逢ったのがきっかけです。その時 に吉原先生が囲碁を若い人に広めたい!でもどうやって若い人に囲碁を広めて行けばよいのか非常に悩まれていると言う話を伺いました。それなら僕と鈴木が、まずは若い人を集めることなら協力できるかもしれない。そんな話しをして盛り上がったのが最初の吉原先生との出逢いでした。」
竹「いきなり吉原先生ですか!すごいですね。」
辻「正直最初は棋士と言われてもよく分からず、吉原先生がどんな方かも知りませんでした・・・(汗)。ですから、まずは囲碁について教えて下さいとお願いをして、吉原先生から囲碁を教えて頂けると言う幸運な運びになりました(笑)。」
竹「それから囲碁にのめりこんだのですね?」
辻「・・・。どちらかというと鈴木がはまりました。実は僕は1人では全然勉強しなくて…(笑)その代わりに人と一緒だと一日中でも打ちました。時には泊り込んで打ったりもしました。」
竹「やっぱり人と打つのが一番楽しいですよね。」
辻「そうですね。なかなか1人で勉強できないこともありますが、なんとかAMIGOでは初段に近づきつつあります。(笑)」
竹「万波先生は辻本さんは初段と言っていましたよ。ところで、囲碁を覚えて良かったことはありますか?」
辻「囲碁を覚えた当時、仕事などで一番負けん気が強い時期で、なかなか人の話しを素直に聞いたり出来ないことも多かったです。。でも囲碁を打つとあっさり負けるじゃないですか。結果がはっきり出るんですよね。僕は囲碁でも勝手読みが多くて・・・冷静にそういう事に気付かされました。負けを認めることと、負けることの悔しさを何度も経験し、、そこから新しく学ぶ事が出来ました。メンタルトレーニングにすごくなりました。」
竹「なるほど。実社会でも囲碁の経験が参考になった訳ですね。」
辻「そうですね。ビジネスでも次の一手に悩んだ時は、囲碁で学んだ事を教訓にしています。囲碁とビジネスをリンクさせることはとても有意義ですし楽しいです。また、囲碁は年代や社会的地位など関係なく、、人と人が対峙して楽しめることが魅力の一つだと思っています。」
竹「確かにそうですね。それでは、話を少し変えて、AMIGOの創設について詳しく聞かせていただいても良いでしょうか?」
辻「はい。最初は団体名さえありませんでした。正直、僕達が面白いと思っても、他の人がどう思うのかを知りたくて・・・。日本棋院の部屋をお貸し頂き、僕と鈴木の知り合いを中心に囲碁とは全く無縁な友達を30人位集めて囲碁入門のワークショップを開催しました。ところがみんな食い入るように面白い!と言ってくれて。これは良かったと思い、その後も2,3回集まりをしました。」
竹「仲間が良かったのですね。30人集まるのも人徳があってと思います。素晴らしいですね。」
辻「これはいい会になりそうだって事で「由香里と愉快な仲間達」と名前をつけまして。入門向けのワークショップを始めました。」
竹「やっぱりAMIGOは進んでいますね、私達も見習います。AMIGOが始まって良かった事はどんなところでしょうか?」
辻「僕自身は誰かに喜んでもらえていると感じられることが、すごく嬉しいです。囲碁普及とは直接関係ないかもしれませんが、AMIGOに参加して出逢って参加者の中から、結婚したカップルが3組誕生しました。ちょっとしたニュースですよね(笑)。素敵な人と出会えましてありがとうございました、とお礼もいただきました。」
竹「全く新しい付加価値ですね。」
辻「コミュニケーションツールとして役立っているところもありますね。AMIGOの仲間達で旅行に行ったりしているようで、参加者同士の良い出会いの場にもなっています。本当にAMIGOを創めて良かったと思います。それからなんと言ってもAMIGOが始まってから、吉原先生がタイトルを取ってくれたのが嬉しかったです。当初は普及が対局の妨げになる心配をしていましたので…。もしかしたらAMIGOの活動が吉原先生のエネルギーになれたかと思うとすごく嬉しいです。」
竹「分かります。普及=勉強できなくなる、みたいな風習がありますよね。けれど僕も普及を始めて思うのは本当にたくさんの方達から応援されていたのだなと。本当にエネルギーになりますし、人生も豊かになりました。
普及=エネルギーを貰えるという事をもっと若手棋士に知ってもらいたいと今では思います。
それではサンシャインや六本木での囲碁フェステバルの事を少しお聞きしてもよろしいでしょうか?」
辻「最初はただ隣にいる人に囲碁って面白いよと言い続けていただけなんでした。。それがワークショップになって、その後さらにもっとインパクトのあることがやりたいと思うようになりました。それがサンシャインや六本木ヒルズのイベントにつながって行きました。」
竹「スケールが大きいですよね。なにより囲碁を知らない人達の中心であれだけの囲碁の集まりをしたのがすごいと思います。採算はあったのでしょうか?」
辻「それまでやっていたチャリティの経験が活きました。そういう集まりを年に一度くらい経験していたので。それでも正直AMIGO代表の鈴木と僕は赤字を半分覚悟していました。その時は赤字覚悟でも、やると決めたならやろうよ!そういって始めました。」
竹「その覚悟が本当にすごいと思います…。 」
辻「スポンサーさんの事や社会的責任を考えると正直不安でした。でも最後はやろう!というみんなの気合いでしたね(笑)」
竹「気合いと心だけでそこまで行動できるのは本当にすごいことだと思います。」
辻「心だからここまで動けたのだと思います。来年もまた何かやりたいと思っていますが、まずは運営スタッフの負担が心身共に大きかったので、それをクリアすることと、この景気の元で、昨年同様スポンサード頂けるかどうか、いろいろ課題もありますので、現在検討中です。」
竹「楽しみにしています!私としてはぜひやってほしいです。それから今後の活動予定などはありますか?」
辻「初段が一応AMIGOを卒業なのですが、そういった方達が先生になって新しいコミュニティができていくと良いですね。それから将来的には親子でAMIGOなんかも出来ればいいなと思っています。」
竹「親子で覚えてもらえるのは最高ですね!実は最後の恒例質問なのですが、何か裏話があればひとつお願いします。」
辻「六本木ヒルズの棋士が踊った社交ダンスとかはどうですか?」
竹「興味あります、三谷 なんか絶対人前で踊りそうもないのに(笑)どうやって誘ったんですか?」
辻「実は最初ほとんどの人に断られました。そこで女流棋士にかっこいい人をパートナーにするからと一人一人お願いをして頼んで行きました(笑)。女流棋士からOKが出た後だったので、男性棋士は早かったです(笑)。」
竹「それは妙手でしたね(笑)三谷のダンスは武道みたいでしたけど。面白い裏話本当にありがとうございます。横浜でAMIGOをするときはぜひ横浜囲碁サロンにお越し下さい。これからも頑張って下さい。
辻「ありがとうございます。これからも頑張ります。」
IGOAMIGOのホームページはこちら↓
http://www.igoamigo.com/index.php
辻本さんや代表幹事の紹介はこちら
http://www.igoamigo.com/about/member1.html
ぜひ囲碁に興味のある社会人の方達は一度遊びにいってみてください。楽しい仲間達と一味違った囲碁の楽しみ方ができると思います。